商品やサービスを提供する事業者にとって、インターネットユーザーに向けたオンラインプレゼンスの強化は利益の増加にもつながる重要なポイントです。
なかでも会員制サイトは、特定のユーザーに限定されたコンテンツやサービスを提供するため、ユーザーとの深い関係を築きながら、リピーターやファンとも呼べる忠実な顧客の獲得に役立つものです。顧客の満足度向上といった、従来のWebサイトにはないメリットを提供できます。
この記事では、会員制サイトの概要とサイトを構築するメリット・デメリットについて紹介します。会員制サイトを構築する際のポイントや注意点も紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
本記事を紹介している大阪のホームページ制作会社の株式会社フォーサイトクリエイションでは、ブランディングやマーケティングというプロの視点、そしてお客様という第三者視点で詳細に的確に提案・評価し、『最も効果的なホームページ制作』を行っています。ぜひお気軽にお問い合わせください。
会員制サイトとは?
会員制サイトとは、一般のユーザーにアクセスや利用を制限し、特定の条件を満たしたユーザー(会員)のみが利用できるWebサイトです。
会員限定のコンテンツとして、個人の行動や好みに基づくサービス・コンテンツが提供されます。すべての会員への特典や割引のほか、ダウンロード可能なリソースも含まれます。
会員という特別な枠を設けることで、コンテンツを一般公開用と会員限定用に分け、会員だけの特権として差別化することができます。
ここからは、会員制サイトの種類・サイトに必要な機能・活用例をそれぞれみていきましょう。
会員制サイトの種類
Webサイトは、一般ユーザーの誰でもすべてのページにアクセスできるオープンサイト型を除き、一部の情報や購入利用のみ会員限定となるセミクローズド型、すべてのページが会員限定となるクローズドサイト型の3種類があります。
セミクローズド型のサイトとしては、芸能人のファンクラブ・商品、動画やゲームなどのコンテンツサービスに関する情報サイト・会員制のECサイトやカスタマーサポートサイト・BtoB企業のサイトがこれに該当します。会員にならなければ情報の閲覧や資料のダウンロードができない仕様です。
クローズドサイト型は、社内専用ポータルサイトのように社内のみの閲覧に限定するようなサイトです。社員番号やその他の氏名・メールアドレスなどの情報がなければログインできない仕様になっています。
会員制サイトに必要な機能
会員制サイトの構築時に必要とされる機能は次のとおりです。
- 会員登録機能
- マイページ機能
- 会員専用コンテンツ
- ログイン機能
- コミュニティ機能
- 支払い・サブスクリプション管理
- メール送信機能
- 通知・アラート機能
- 検索機能
- フィルタリング機能
- 予約システム
- 分析・レポート機能
- ヘルプデスク機能
- その他
会員登録や予約システム、ヘルプデスクなどは必要に応じて設置しましょう。
会員専用コンテンツの提供、サイト内またはコンテンツの検索機能やフィルタリング(絞り込み)機能もあると便利です。
会員制サイトの活用例
会員制サイトの活用事例として、次のような事例が挙げられます。
事例 内容
教育プラットフォーム オンラインコースで講座や教育プログラムを提供
ネットワーキング キャリアの機会を広げられるツールやサービスを提供
健康・フィットネス 会員用のフィットネスプログラムや健康管理などを提供
エンターテインメント ドラマや音楽などのコンテンツを定額形式で提供
ニュース・情報 ニュース記事や分析レポートを会員向けに提供
コミュニティサイト 特定の趣味や学習を行う人々が集まるプラットフォームを提供
メンバーシップ 芸能人などのファンクラブ、オンラインストア、ゲームなど各種コンテンツを提供
会員制サイトの活用例は幅広く、ユーザーのニーズに合わせて多様なかたちで提供されています。
会員制サイトを構築するメリット
会員制サイトの構築によって期待できるメリットは次の5点です。
- 顧客との関係を深められる
- 顧客の増加につながる
- 限定コンテンツを提供できる
- 自社のイメージアップを図れる
- 利益増加が見込める
顧客は限定のページやコンテンツにアクセスし、一般のユーザーが触れられない情報などに接します。
高い満足度のユーザーエクスペリエンスを経ることで顧客から自社へのイメージが向上し、口コミの効果によって利益が増加したり新たな顧客が増えたりする可能性も期待できるでしょう。
フォーサイトクリエイションでは、会員制サイトや会員登録が必要なECサイトなど、クライアントの要望や目標・方向性を考慮したサイトを制作しています。会員制のWebサイト制作を検討中の方は、ぜひご相談ください。
顧客との関係を深められる
会員制サイトによって、顧客を囲い込む効果が期待できます。継続的な顧客(リピーター)が増えるほど売上にもつながり、事業が安定的に続けられるでしょう。顧客が他のコンテンツやサービスに離れないようにつなぎ止める効果もあります。
会員限定の特典やサービスを設ければ、満足度がさらに向上し口コミ効果が生まれる可能性もあります。SNSと連動させれば、SNSで会員制サイトの情報を拡散し、興味をもったユーザーを呼び込める可能性もあるのです。
顧客の増加につながる
サイトでの囲い込みに加えて、限定のコンテンツや特典の提供がファンを増やし、新規顧客の増加に寄与します。芸能人などのファンクラブサイトでは、独占コンテンツの提供やマーケティング・プロモーションとの併用によって、顧客が長期的に増加し続ける例が多くみられます。
限定コンテンツを提供できる
会員制サイトの作成で、限定コンテンツがスムーズに提供できるようになります。コンテンツごとにアクセス制限を設ける必要がなく、サイトの中で完結させることができます。
会員制サイトはそれ自体が顧客に特別な体験を提供するサービスですが、サイト内での「期間限定」「当選者限定」「応募者限定」といった限定コンテンツの提供も可能です。
自社のイメージアップを図れる
顧客が対象に愛着や信頼を感じることは「顧客ロイヤルティ」と呼ばれます。ファンクラブのように、登録した会員だけが受け取れるさまざまなサービスや特典は、顧客ロイヤルティを向上させます。
利益増加が見込める
リピーターやファンから会員となった顧客は、そのまま継続してリピーターやファンとして購入利用を続ける可能性が高いため、利益増加が期待できるでしょう。
会員制サイトを構築するデメリット
会員制サイトを構築する際に注意すべきデメリットは次の3点です。
- 運用や管理に手間がかかる
- サイトを制作するにあたって専門知識が必要となる
- セキュリティを強化する必要がある
サイトを構築し、運営するためには運用管理の負担がかかります。安全にサイトを利用してもらうための専門的知識も求められます。
ここからは3つのデメリットを確認していきましょう。
運用や管理に手間がかかる
サイト構築後は、登録会員の情報更新・サイトの運用・情報漏洩を防ぐためのセキュリティ対策といった負担が発生します。
万が一トラブルが起きたときにはすばやく対処しなければなりません。
サイトを制作するにあたって専門知識が必要となる
サイト制作には専門的な知識も求められます。登録会員の情報を集めたデータベースや認証システムの維持管理など、サイトに搭載されている機能に合わせた専門知識が必要です。
セキュリティを強化する必要がある
会員制サイトは安全に閉じられた状態に維持しなければなりません。
外部からの不正アクセスや会員になりすましたユーザーによる不正なログインへの対処や、情報漏洩を予防するためのセキュリティ対策も必要不可欠です。
会員制サイトを構築する際のポイント
会員制サイトを構築する際のポイントは次のとおりです。
- サイトを構築する目的を明確にする
- 掲載するコンテンツを考える
- 興味を惹きつけるデザインに仕上げる
- サイトの運用・管理体制を整える
サイトの方針を明らかにしてからコンテンツを揃え、デザインを仕上げます。運用や管理についても、詳しくみていきましょう。
フォーサイトクリエイションは、クライアントの要望やサイトの方向性も踏まえながら、ユーザーの使いやすさ・見やすさに配慮し、ユーザー目線でのサイト制作が可能です。ポイントを抑えた会員制のホームページ制作ならクライアントへ、の導入文を設置してください。
ポイント①サイトを構築する目的を明確にする
会員制サイトをスムーズに構築・運用するためには、サイトの目標・方向性・ゴール地点を決定しましょう。期間ごとに目標を分けて、PDCAサイクルを回しながらゴールを目指すこともできます。
ポイント②掲載するコンテンツを考える
ユーザーニーズを満たし、顧客ロイヤルティが高まるコンテンツを揃えましょう。会員限定のコンテンツにふさわしい内容を厳選し、ログイン後の導線も考えてコンテンツを設定してください。
ポイント③興味を惹きつけるデザインに仕上げる
アクセシビリティやユーザビリティを考え、興味を引くようなデザインに仕上げましょう。ただし、視覚的な情報量が多いと満足度は下がってしまうため、コンテンツ量やサイト全体の構造・印象を考慮するようにしてください。
ポイント④サイトの運用・管理体制を整える
サイトの運用や管理体制も事前に決めておく必要があります。会員情報の更新・変更、問い合わせやトラブルシューティングを行う人材を確保します。セキュリティ対策も含めた運用管理体制を整えることが大切です。
会員制サイトの構築方法
会員制サイトの構築方法は、はじめにサイトの目的や方向性を明確にするところからスタートします。すでにあるWebサイトを会員制にする場合、セミクローズド型またはクローズドサイト型のどちらにするかを決めます。
次に要件定義へと移ります。要件定義では、サイトに求めるデザインや機能をどのようにシステム化するかをまとめて、必要な機能や仕様を選び、設計していきます。
要件定義がまとまると、システム開発に入ります。サイトの開発やデザインの制作、コンテンツの配置と機能の追加を進めていくと、会員制サイトの全体像が見えてきます。
会員制サイトができあがるとテストを行い、運用を開始します。会員登録機能やログイン認証が正しく行われているか、エラーが出ていないかを継続的に監視して対処していきます。
会員制サイトを構築するときに気をつけるべきこと
会員制サイトを構築するときに気をつけるべきことは次のとおりです。
- 万全なセキュリティ対策
- 機能の選択
- 慎重な仕様変更
- 運用手順の整備
セキュリティ対策や運用手順の整備といった部分は、安心してサイトを訪れてもらうためにも重要な部分です。それぞれの注意点を詳しくみていきましょう。
万全なセキュリティ対策
会員が安全にサイトを利用できるように、セキュリティ対策は万全に行いましょう。外部からの不正なアクセスを監視・シャットアウトする機能だけではなく、内部からの情報漏洩に対処するために、アクセスログの解析やその他の予防策も搭載しましょう。
機能の選択
会員登録以外にも、決済機能やコミュニケーション機能といった、会員制サイトならではの機能が選択できます。しかし、必要だからといって機能を一度に導入すると、サイトが使いづらくなってしまいます。ユーザーの目線に立ち、必要な機能に絞り込んだうえで導入を検討してください。
慎重な仕様変更
会員制サイトは閉じられた空間のため、そこに集まっているユーザーが快適に利用できることが重要です。いきなり仕様を変えてしまうと、ユーザーがストレスを抱えるおそれがあります。満足度が低下する原因にもなるため、仕様変更は慎重に行ってください。
運用手順の整備
サイトを効率的かつ安全に運用するために、運用手順を整備しましょう。担当者の業務内容やデータの活用方法、トラブル発生時の対処フローをまとめたものを用意しておくと安心です。
会員制サイトの特徴やメリットを押さえよう
今回は、会員制サイトの概要とサイト構築のメリット・デメリットについて紹介しました。
会員制サイトはユーザーを顧客として囲い込み、独自のコンテンツ・サービスを提供するものです。顧客ロイヤルティを高めて会員との関係性を深めて、自社への信頼度を向上させられます。
新規顧客を呼び込む効果も期待できますが、そのためには良質なコンテンツの提供やセキュリティ対策が欠かせません。使いやすさ・見やすさにも配慮し、誰もが安心して利用できる場を提供することが大切です。
監修者情報
株式会社フォーサイトクリエイション
代表取締役 村田 雅利
大学卒業後、大手スポーツメーカーの営業としてトップの売上実績を残し、もっと営業スキルを磨くために転職した広告代理店でも年間売上数十億円と売上に貢献。そして広告をもっと深く知るために、事業モデルの構築や土地開発から関われる商業施設のプロデュース及び集客コンサルティング会社に転職。そこでは年間数億円の広告予算を預かり、広告戦略を組み立て売上拡大に貢献。その後、大手制作会社の取締役と集客コンサルティング業務の両立を経て、現在の株式会社フォーサイトクリエイションを設立。 今までの経験を活かし、営業・企画・戦略の3つの目線から業種を問わず様々なクライアントの課題や目的に対して、コンサルティングとデザインでクライアントの成長に貢献しています。