更新作業や修正作業を行っていても、ホームページは時間の経過とともに古くなってしまいます。集客などの目的を果たしたい場合は定期的な作り直しが必要です。
ここでは、ホームページを新しく作り直すタイミング、新しく作り直すメリットとデメリット、作り直しにかかる期間と費用の目安を解説しています。
さらに、作り直しにあたり気をつけたいポイントなども紹介しています。既存のホームページに何かしらの課題を感じている方は参考にしてください。
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ホームページを新しく作り直すタイミング
ホームページは、タイミングを見極めて新しく作り直すことが大切です。タイミングを誤ると、集客に悪影響が及んだり期待した効果を得られなかったりすることがあります。ここでは、作り直しを検討したい主なタイミングを紹介します。
サイトの構造がわかりにくくなったとき
サイトの構造がわかりにくくなっているホームページは、作り直しのタイミングを迎えていると考えられます。構造がわかりにくいホームページの例として、ユーザーが迷子になって目的の情報にたどり着けないホームページ、ユーザーが目的の情報にたどり着くまで何度もリンクをクリック、タップしなければならないホームページがあげられます。
このようなホームページは、ユーザーにとっての使い勝手が悪いといえるでしょう。したがって、集客しても早期の離脱を招いてしまう恐れがあります。この点が、作り直しを検討したい主な理由です。
シンプルな構造を意識していたホームページも、運営を続けていくうちに構造が複雑になってしまうことがあります。たとえば、既存のカテゴリーに当てはまらないコンテンツを追加していくうちに、いびつな構造になるなどが考えられます。ホームページを立ち上げてから一定の期間が経過している場合は、構造の見直しと作り直し必要性を検討しましょう。
デザインが古いと感じたとき
デザインに古さを感じるときも、作り直しを検討したいタイミングです。古さが感じられると、ユーザーに「現在も営業しているの?」「信頼して大丈夫?」などの不安を抱かせてしまう恐れがあります。ホームページを放置している可能性が考えられるためです。
ホームページのデザインは、ユーザビリティにも関わっています。時代から取り残されたデザインは、見た目だけでなくユーザビリティも悪くなりがちです。たとえば、PC向けサイト(デスクトップ用サイト)のみのホームページは、検索行動で主に使用されているスマートフォンだと使い勝手が悪いでしょう。
自社ホームページのデザインは、競合ホームページのデザインと比較することで評価できます。なんとなく古さを感じてしまう場合や見づらさ、使いづらさを感じる場合は、トレンドから外れている可能性があります。作り直しのタイミングを迎えているかもしれません。
検索上位に出てこなくなったとき
検索結果の順位が低下していたり、アクセス数が減少していたりするときも、作り直しを検討したいタイミングです。これらの原因はさまざまですが、ユーザーが求めている情報を提供できていない、掲載している情報が古くなっているなどが考えられます。この状態を放置していると、ユーザーからの信頼を失い、検索順位がさらに低下したり、アクセス数がさらに減少したりする恐れがあるため注意が必要です。
検索順位が低下している原因などは、GoogleサーチコンソールやGoogleアナリティクスなどのツールで確かめられる可能性があります。たとえば、Googleアナリティクスを活用すれば、ホームページ全体の流入数が減少しているか、特定ページの流入数が減少しているかがわかります。前者の場合はホームページ自体の評価が低下している、後者の場合は特定ページの評価が低下していると基本的には考えられるでしょう。
ホームページ自体の評価が低下している場合、マイナー修正で状況を改善することは難しいかもしれません。前述の通り、放置していると状況の悪化を招く恐れがあります。現状を正確に把握して、ホームページの作り直しなど、適切な対策を検討することが大切です。
更新費用が高いと感じたとき
ホームページの更新費用が高いと感じたときも、作り直しを検討したいタイミングです。自社で更新できるようにすると、ランニングコストを大きく抑えられます。対策のひとつとしてあげられるのがCMSの導入です。
CMSは、Webサイトのコンテンツをまとめて管理するシステムといえるでしょう。システムがさまざまな処理を行ってくれるため、専門的な知識がない方でも基本的な更新作業を行えます。たとえば、CMS上でテキストデータを編集するだけで既存の文章を変更できます。また、既存のテンプレートを使用すれば、新規ページの追加も簡単に行えます。
ただし、自社で更新する場合は、社内で運用体制を整備しておかなければなりません。体制が整っていないと、更新が滞ってしまう恐れがあります。放置されたホームページは、ユーザーの信頼を失う原因になりえます。また、CMSを導入した場合も、カスタマイズなどを行いたい場合は専門的な知識が必要です。したがって、導入後の外注費を、必ずしもゼロにできるわけではありません。
ちなみに、代表的なCMSとしてWordPressがあげられます。W3Techsによると、WordPressのCMS市場シェア率は62.7%です。無料で利用できる点と拡張性に優れる点が主な魅力といえるでしょう。
出典:W3Techs「Usage statistics and market shares of content management systems」
ページの表示速度が遅いと感じたとき
ページの表示速度が遅いと感じたときも、作り直しを検討したいタイミングです。表示に時間がかかると使い勝手が悪くなるため、ユーザーの離脱を招いてしまう恐れがあります。参考に、Googleが発表している読み込み時間と直帰率の関係を表すデータを紹介します。
読み込みにかかる時間 | 直帰率の増加率 |
1秒から3秒に増加 | 32% |
1秒から5秒に増加 | 90% |
1秒から6秒に増加 | 106% |
1秒から10秒に増加 | 123% |
1秒だった表示速度が3秒になるだけで直帰率は32%、5秒になるだけで直帰率は90%も増加します。多少であれば、遅くでも大丈夫とは考えないほうがよいでしょう。
出典:Think with Google「Find out how you stack up to new industry benchmarks for mobile page speed」
Googleは、ユーザーがページの読み込み速度を気にしていることを重視しているようです。より良い検索体験を提供するため、デスクトップ検索、モバイル検索のランキング要素にページの読み込み速度を使用していることを明らかにしています。
出典:Google検索セントラル「ページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素に使用します」
以上の通り、ホームページの表示速度は非常に重要です。素晴らしいデザイン、素晴らしいコンテンツを実現したとしても、表示速度が極端に遅いと検索結果で上位に表示されず、ユーザーからも敬遠される恐れがあります。ページの表示速度は、さまざまな方法で改善できる可能性があります。競合ホームページに比べて遅い、読み込みに時間がかかるなどと感じるときは、作り直しを検討するほうがよいでしょう。
ホームページを新しく作り直すメリット
ホームページを新しく作り直すことには、さまざまなメリットがあります。代表的なメリットとして以下の点があげられます。
【主なメリット】
- 集客を改善し、売上アップにつながる
- ブランドイメージの向上が期待できる
- 更新・修正がやりやすくなる
- コンテンツの再構成により滞在時間を延ばせる
各メリットについて詳しく解説します。
メリット①集客を改善し、売上アップにつながる
正しい方法でホームページを新しく作り直すと、原則として集客力はアップします。ユーザーが求めている情報を提供できるようになる、ホームページの構造がわかりやすくなる、ページの表示速度が速くなるなどの影響で、検索結果の順位が向上するためです。ユーザビリティの改善で、ホームページに訪れたユーザーが目的の情報を見つけやすくなる点も見逃せません。単に集客力がアップするだけでなく、ユーザーの満足度も向上すると考えられます。
以上の結果として、売上アップにつながる可能性があります。流入数、コンバージョン率とも高まると予想できるためです。たとえば、自社が抱える課題の解決方法を探していたユーザーが、検索エンジン経由でホームページを訪れ、求めていた情報を見つけて資料を請求するなどが考えられます。ホームページが古いままだと、検索エンジン経由で集客できない、適切な情報を提供できない、ユーザーの信頼を獲得できないなどの問題が起こりえます。
ちなみに、流入数が同じであっても、ホームページを新しく作り直すことでコンバージョン率が高まれば売上はアップします。集客力や売上を改善できる可能性がある点はホームページを新しく作り直す大きなメリットといえるでしょう。
メリット②ブランドイメージの向上が期待できる
ホームページを新しく作り直すと、ブランドイメージも一新できます。古くなっていたデザインを、最新のデザインに変更できるためです。ユーザーに伝えられるメッセージはデザインで異なりますが、時代に合わせたサービスを提供し続けている、現在も積極的に営業活動を展開してる、などのメッセージは、共通して伝えられるでしょう。また、デザインにこだわることで「革新」「伝統」など、自社が大切にしているコンセプトを力強く打ち出すことも可能です。
ホームページを作り直すと、最新の機能も搭載できます。一例として、AIを活用したレコメンド機能があげられます。ホームページの機能も、ブランドイメージに影響することが少なくありません。利便性が高まると、ブランドの印象がよくなったり、ブランドの信頼性が高まったりするためです。
改めていうまでもなく、ホームページはブランドを代表する窓口です。最先端の商品を展開していても、ホームページが古い状態だと、ブランドイメージは低下してしまいます。商品が信頼性を失う恐れもあります。ブランドイメージの向上を図れる点も、ホームページを新しく作り直すメリットといえるでしょう。
メリット③更新・修正がやりやすくなる
ホームページを新しく作り直すと、更新や修正にかかるコストも減らせます。専門的な知識がないスタッフでも更新作業、修正作業を行えるようになるためです。ただし、単に作り直しを依頼するだけでは、更新、修正にかかるコストを削減できない可能性があります。制作会社に「運用にかかるコストを減らしたい」などの目的を伝えておくことが大切です。
運用にかかるコストを減らす方法としてCMSの導入があげられます。CMSにはさまざまな種類があり、ホームページの規模や導入の目的により適しているものは異なります。たとえば、CMS市場で圧倒的なシェアを誇るWordPressは大規模サイトにはあまり向いていないと考えられています。ページ数が多いとサーバーに大きな負荷がかかってしまうためです。制作会社と相談しつつ、適切な対策を講じることが大切です。
多少の注意点はあるものの、目的をもってホームページを新しく作り直すと、更新や修正にかかるコストを減らせます。効果は長期に及ぶため、大きなコスト削減につながることも考えられます。ホームページの作り直しは、事業者にとってメリットの大きな取り組みといえるでしょう。
メリット④コンテンツの再構成により滞在時間を延ばせる
ホームページを新しく作り直すことで、ユーザーの滞在時間を延ばせる可能性があります。作り直す過程で、古くなっていた情報を新しい情報に更新したり、不足していた情報を補ったり、分散していた情報をひとつのページにまとめたりするためです。
これらの作業を通して、ホームページで提供する情報の価値が大きく高まります。また、ユーザーは必要な情報へアクセスしやすくなります。結果的に、ユーザーの滞在時間を延ばせる可能性があるのです。たとえば、必要な情報が過不足なくまとめられているうえ、関連する情報にリンクが貼られているため、複数のページを閲覧するユーザーが増えるなどが考えられるでしょう。
ホームページの滞在時間は、検索順位の決定に間接的な影響を与えている可能性があるといわれています。滞在時間は、ユーザーの評価を表すひとつの指標と考えられるためです。具体的な影響はわかっていませんが、一般的に滞在時間は短いより長いほうがよいと捉えられています。コンテンツを再構成して滞在時間の改善を図れる点も、ホームページを新しく作り直すメリットです。
ホームページを新しく作り直すデメリット
ホームページを新しく作り直すときは、デメリットにも注意が必要です。主なデメリットとして以下の点があげられます。
【主なデメリット】
- 改悪を招いてしまう可能性がある
- 費用がかかる
- 作業時間がかかる
各デメリットについて詳しく解説します。
デメリット①改悪を招いてしまう可能性がある
ホームページを新しく作り直すと、意図せず改悪を招いてしまうことがあります。具体的な影響はケースで異なりますが、検索順位が低下したり、問い合わせ数が減少したりするため注意が必要です。よくある原因として次のものがあげられます。
【改悪の原因】
- 自社が伝えたい情報だけを伝えている
- デザインにこだわりすぎて表示速度が遅い
- 問い合わせフォームの入力項目が多すぎる
「自社が伝えたい情報=ユーザーが求めている情報」とは限りません。自社が伝えたい情報だけを一方的に伝えると、ユーザーが閲覧する価値のないホームページになってしまいます。アクセス数の減少などにつながるでしょう。
デザインにこだわることは大切ですが、こだわりすぎるとページの表示速度が遅くなってしまいます。ユーザーの早期離脱を招く原因になりえます。
問い合わせフォームの入力項目にも注意が必要です。多すぎるとユーザーをうんざりさせてしまいます。必要最低限に抑えることが大切です。
以上の原因を簡単にまとめると、ユーザーの視点を欠いた施策といえるでしょう。ユーザーの視点を意識すると、意図しない改悪を防ぎやすくなります。
ホームページ制作の際にやってはいけないことについて知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:ホームページ制作の際にやってはいけないことを8つの視点で徹底解説!
デメリット②費用がかかる
ホームページを新たに作り直す場合、原則として制作会社へ依頼することになります。制作会社へ依頼すると、当然ながら費用が発生します。更新や修正にかかるコストを抑えるためCMSを導入する場合も同様です。具体的な金額は、ホームページの規模や依頼先などで異なりますが、ある程度、まとまった金額になることが一般的です(金額の目安は「ホームページのリニューアルにかかる期間と費用の目安」で紹介します)。
したがって、コストパフォーマンスを評価する必要があります。費用がかかりすぎる場合や期待できる効果が小さい場合は、必要性を認識していても新たに作り直すことは難しくなります。十分な予算を確保できないと、作り直しを見送らなければならないことや部分的な作り直しにとどめなければならないことがあるでしょう。事前に費用を確認しておくことも大切です。
デメリット③作業時間がかかる
作り直しに関わる作業に時間がかかる点も押さえておきたいポイントです。詳しくは後述しますが、次の作業などが発生します。
【発生する作業】
- 新しく作り直す目的を明確にする
- 問題点を洗い出す
- 競合サイトを調査して分析する
- サイトマップを作成する
- ページを制作する
- ホームページを分析して改善する
社内の関連部署、制作会社との打ち合わせなども必要です。作業量と作業時間は、ホームページの規模と比例する傾向があります。ホームページの規模が一定以上になると、体勢を整えないままの兼任だと対応できないケースが少なくありません。通常業務に支障が出るため、プロジェクトチームを立ち上げるなどの対策が必要です。作業量や作業時間を評価したうえで、対応できる体制を構築しておきましょう。
ホームページを新しく作り直す流れ
以上のデメリットがあるため、ホームページを新しく作り直すときは、慎重に作業を進める必要があります。ここでは、作り直しの基本的な流れを紹介します。
新しく作り直す目的を明確にする
具体的な作業を始める前に、ホームページを新しく作り直す目的を明確にします。制作の方向性を決定する非常に重要なプロセスです。また、明確な目的は、作り直しにかかわるスタッフが共有するゴールにもなります。
目的が思い浮かばない場合は、作り直しで実現したいことや解決したいことを考えるとよいでしょう。よくある目的として次のものがあげられます。
【目的の例】
- 集客力を強化したい
- 販売力を改善したい
- 業務効率を改善したい
目的が明らかになったら、数値目標も決定します。たとえば、集客力を強化したい場合はユニークユーザー数、販売力を強化したい場合はコンバージョン数、コンバージョン率などが考えられるでしょう。数値目標を決定することで、作り直しの効果を測定しやすくなるうえ改善点も把握しやすくなります。
問題点を洗い出す
次に、ホームページの問題点を洗い出します。ただし「問題点を洗い出す」と「新しく作り直す目的を明確にする」は前後することがあります。問題点を洗い出してから、作り直す目的を設定してもかまいません。
具体的な方法として、ホームページを改めて使ってみることがあげられます。更新作業は行っているものの、ユーザーとして使っていない方は少なくありません。実際に使ってみると、構造がわかりにくい、デザインに統一感がない、商品を適切にアピールできていないなど、さまざまな問題点を発見できることがあります。
社内のスタッフに対してヒアリングを実施することも有効です。実際に使ってみて不満を抱えているスタッフやお客様から改善点を指摘されているスタッフがいるかもしれません。担当者だけでは気づけない問題点を把握できることがあります。
これらに加え実施したいのが、アクセス解析ツールを利用した問題点の洗い出しです。直帰率が高いなど、数値でホームページの問題点を把握できます。
競合サイトを調査して分析する
次に、競合ホームページを調査、分析します。多くのユーザーが、ホームページを利用して複数のサービスを比較しているためです。自社ならではの強みを打ち出すため、競合ホームページを調査、分析しておく必要があります。
自社にとっての競合ホームページは、お手本にしたいホームページを指します。目的が集客であれば、対策したいキーワードで検索したときに上位表示されるホームページといえるでしょう。実際の事業における競合他社が、競合ホームページに必ずしもなるわけではありません。
分析したいポイントとして、流入数、流入キーワード、コンテンツ、ページ数などがあげられます。たとえば、流入キーワードがわかれば、対策するべきキーワードもわかります。あるいは、ページ数がわかれば、目指すべきホームページの規模感がわかるでしょう。効果的な施策を実施するため、実施しておきたいプロセスです。
サイトマップを作成する
ここまでの内容を踏まえて、サイトマップを作成します。ここでいうサイトマップは、ホームページの設計図、構成図です。ユーザーに全体像を提示するためのページ(HTMLサイトマップ)、検索エンジンに全体像を伝えるファイル(サイトマップファイル)ではありません。ポイントは、既存のコンテンツを見直して、ユーザーにとってわかりやすい構造にすることです。参考に、基本的な構造を紹介します。
階層 | ページ |
第1階層 | トップページ |
第2階層 | カテゴリーページ |
第3階層 | カテゴリー内の各ページ |
第1階層に「トップページ」、第2階層に「会社案内」、第3階層に「代表挨拶」「会社概要」などの各ページを配置するイメージです。サイトマップを作成することで、ホームページの全体像が明らかになります。したがって、抜けや漏れを把握できます。制作作業に着手してから、ページの不足に気づくなどのトラブルを防ぎやすくなるでしょう。
ページを制作する
サイトマップが完成したら、ページの制作に移ります。基本的な流れは以下のとおりです。
【ページ制作の流れ】
- ワイヤーフレーム制作
- デザイン制作
- コーディング
ワイヤーフレームはページのレイアウトです。どこに、なにを、どのように配置するかなどを示します。情報、機能の抜けや漏れをチェックしたり、情報の伝え方を確認したりする役割があります。デザイン制作やコーディングへ進んでから、抜けや漏れなどが見つかると修正に大きな手間がかかるため、しっかりと検討しておくことが重要です。
次に、ワイヤーフレームをもとにデザインを制作します。ポイントは、ユーザー目線を忘れずに、作り直しの目的とブランドイメージを反映することです。デザインが完成したら、これをもとにコーディングを行います。コーディング後は、表示テスト、動作テストを行い、問題がなければ公開します。
ホームページを分析して改善する
公開後は、目的とあわせて設定した数値目標をもとに作り直しの効果を検証します。「表示速度を改善すれば検索順位は向上するだろう」などの仮説に基づき、ホームページを作り直しているためです。仮説通りに効果が現れていることを確かめる必要があります。
残念ながら、すべてのケースで仮説通りの結果が得られるわけではありません。期待した結果が得られなかった場合は、新しい仮説を立てて改善します。この作業を繰り返して、設定した数値目標へ近づけていくことが大切です。仮説通りの結果を得られなくても失敗と考える必要はありません。うまくいかない方法がわかることも重要な発見です。
ホームページをリニューアルする際の注意点
続いて、ホームページを新しく作り直すときに注意したいポイントを解説します。
担当者を決めておく
作業を始める前に、作り直しの担当者を決めておきましょう。社内の関係部署や制作会社と連携をとりながら進行していく必要があるためです。担当者が決まっていないと、上手く連携をとれず、確認漏れなどの単純なミスが発生しやすくなります。また、意思決定もスムーズに行えません。
前述の通り、ホームページの規模によっては、作り直しの担当者に大きな負荷がかかります。通常業務と兼務させる場合は、サポート体制を構築しておくなどの配慮も必要です。体制を整えてから、作り直しの作業を始めましょう。
移行するデータを決めておく
作業を始める前に、新しいホームページへ移行するデータも決めておく必要があります。移行対象になりやすいデータとして、コラム、商品情報、問合せ情報などがあげられます。ただし、古いホームページで使用しているデータの中には、新しいホームページで使えないものもあります。たとえば、サイズが小さい画像データは使えないケースが多いでしょう。必要なデータで移行できないものは、代替策を用意しておく必要があります。移行するデータを決めて、準備を進めておくことが大切です。
使いやすさを重視する
ホームページを作り直すのであれば、お洒落なデザインにしたいと考える方が多いはずです。先鋭的なデザインが、ブランドイメージの向上につながることもあります。しかし、見た目だけを重視することはおすすめできません。使い勝手が悪くなると、ホームページの目的を果たせなくなる恐れがあるためです。
Webデザインの役割は、視覚的なアプローチで伝えたい情報をユーザーに伝えることです。どれだけお洒落でも、この役割を達成できないデザインは、よいデザインといえません。たとえば、ボタンの場所がわかりにくいため、目的のページへたどり着けないデザインなどが考えられます。多くのユーザーはストレスを感じて離脱してしまうでしょう。ターゲットに設定しているユーザーの使いやすさを考えることも欠かせません。
閲覧者が知りたい情報を掲載する
ホームページに掲載する情報も、慎重に検討する必要があります。「自社が発信したい情報=ユーザーが知りたい情報」とは限らないためです。基本的には、ユーザーが知りたい情報を優先的に掲載します。自社が発信したい情報を優先すると、ユーザーから課題を解決できないホームページと評価されて、離脱される恐れがあるためです。
自社が発信したい情報は、ユーザーが知りたい情報とのバランスを考えて掲載します。十分にアピールできないと思うかもしれませんが、ユーザーの課題を解決すると信頼性が高まりお問い合わせなどへつながる可能性があります。自社のメリットだけでなく、ユーザーのメリットも考えるようにしましょう。
運用しやすい設計を心がける
ホームページは、公開すれば終わりではありません。不足しているコンテンツを補ったり、古くなった情報を更新したりする必要があります。したがって、運用しやすい設計を心がけることが大切です。具体的には、日々の更新作業、修正作業を自社で行える設計などが考えられます。制作会社を利用する場合は、打ち合わせの段階で希望を伝えておくとよいでしょう。自社に適した解決策を提案してくれるはずです。
ホームページのリニューアルにかかる期間と費用の目安
ホームページの作り直しには、一定の期間と費用がかかります。ここでは、これらの目安を紹介します。
リニューアルの期間
作り直しにかかる期間の目安は3カ月~です。具体的な期間は、ホームページの規模で異なります。各工程にかかる期間の目安は次のとおりです。
工程 | 期間 |
目的を明確にする | 1~2週間 |
問題点の洗い出し | 1~2週間 |
競合サイトの調査・分析 | 1~2週間 |
サイトマップの作成 | 2~4週間 |
ページの作成 | 4~8週間 |
効果測定 | 4週間(ホームページ公開後) |
途中で想定外のトラブルが発生して、制作期間が延びることもあります。余裕をもったスケジュールを組んでおくことが大切です。
ホームページ制作に必要な期間について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:ホームページ制作に必要な期間とは?制作期間を短縮する方法を解説
リニューアルの費用
作り直しにかかる費用は、ホームページの規模、変更内容、制作会社などで異なります。費用の目安を示すと次のようになります。
内容 | 費用 |
デザインを変更(20~30ページ) | 50~100万円 |
小規模なホームページ | 50~150万円 |
中規模なホームページ | 150~300万円 |
大規模なホームページ | 300万円~ |
以上の金額は、あくまでも目安です。実際の金額は、ケースで大きく異なります。見積もりをとって、個別に確認することをおすすめします。
ホームページ作成費用の料金相場について詳しく知りたい方は、以下の記事をご覧ください。
関連記事:【最新版】ホームページ作成費用の料金相場とは?一目でわかる料金早見表付き
費用を抑えるコツ
ホームページの作り直しには、ある程度の費用がかかります。予算が限られている場合は、以下の点を意識するとよいでしょう。
【費用を抑えるコツ】
- 相見積もりをとって比較する
- 既存のコンテンツを有効活用する
- 優先順位を考える
作り直しにかかる費用は、制作会社で異なります。相見積もりととると、自社に適した制作会社を見つけられる可能性があります。
新規コンテンツを追加すると、費用は原則として高くなります。既存コンテンツの有効活用も費用を抑えるコツです。ただし、コンテンツの質には注意しましょう。質の低いコンテンツは、ホームページの評価に悪影響を与える恐れがあります。不必要なものは削除を検討するとよいかもしれません。ページ数が減ると、費用を抑えやすくなります。
施策の優先順位を検討することも大切です。メリハリをつけると、予算を有効活用できます。予算が不足する場合は、複数回にわけて作り直しを行ってもよいでしょう。
ホームページのリニューアル後にやるべきこと
ここからは、ホームページを作り直してから取り組みたい施策を紹介します。
アクセス状況を分析する
ホームページ公開後、一定の期間が経過してから、効果を検証するためアクセス状況を分析しましょう。アクセス状況の分析は、Googleアナリティクスなどのツールで行えます。分析のポイントは作り直しの目的で異なりますが、例として流入数、流入経路、キーワードの検索順位、直帰率、平均滞在時間などがあげられます。古いホームページのデータと比較すると、作り直しの効果を評価しやすくなります。
リニューアルの告知をする
積極的な告知で、集客することも大切です。告知の方法として以下のものがあげられます。
【告知の方法】
- 自社ホームページのニュース欄
- プレスリリース配信サービス
- SNS
SNSは拡散力が高いため、積極的に活用したい方法です。いずれも、基本的には無料で告知できます。作り直した理由や新たに追加した機能などを記載すると興味をもってもらいやすくなります。
定期的にチェックする
ホームページの定期的なチェックも欠かせません。公開後に、不具合が発生することや表示速度が遅くなることもあります。定期的なチェックを怠ると、これらの発見に時間がかかってしまいます。この間にユーザーの信頼を失う恐れがあるため注意が必要です。ホームページの運営が軌道に乗ると、安心してチェックを忘れるケースが少なくありません。月に1回はチェックするなど、予定を立てておきましょう。
改善を繰り返す
新しいホームページを公開すると、一息つきたくなる方が多いでしょう。気持ちは理解できますが「公開=完成」ではありません。新しいホームページは、設定した目的を達成するための仮説に基づき制作されています。効果の検証とその結果に基づく改善が必要です。仮説通りの結果を得られていない場合は、原因を分析して新たな仮説を立てて実行に移します。この作業を繰り返し、施策の精度を高めていくことが大切です。
新しいホームページで現状の課題を解決
ここでは、ホームページを新しくするタイミングやホームページを新しく作り直すメリット、デメリットなどについて解説しました。一般的に、ホームページの寿命は3~5年程度といわれています。古くなると当初の目的を達成できないばかりか、ユーザーにマイナスの印象を与えてしまうことがあります。現状を正しく分析して、必要があれば躊躇せず作り直すことが大切です。適切なステップを踏んで作り直せば、集客やブランド力強化など、現状の課題を解決するツールになりえます。
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監修者情報
株式会社フォーサイトクリエイション
代表取締役 村田 雅利
大学卒業後、大手スポーツメーカーの営業としてトップの売上実績を残し、もっと営業スキルを磨くために転職した広告代理店でも年間売上数十億円と売上に貢献。そして広告をもっと深く知るために、事業モデルの構築や土地開発から関われる商業施設のプロデュース及び集客コンサルティング会社に転職。そこでは年間数億円の広告予算を預かり、広告戦略を組み立て売上拡大に貢献。その後、大手制作会社の取締役と集客コンサルティング業務の両立を経て、現在の株式会社フォーサイトクリエイションを設立。 今までの経験を活かし、営業・企画・戦略の3つの目線から業種を問わず様々なクライアントの課題や目的に対して、コンサルティングとデザインでクライアントの成長に貢献しています。